ピアニスタをプレイしようとして最初に出てくる「イエス、わが喜び」。この曲は日本でも大変有名です。結婚式や披露宴のBGMに必ずといっていいくらい使われますし、テレビCMにもよく登場します(CM紹介はこちら)ので、皆さん聞いたことおありかと思います。この曲について、曲タイトルの謎のお話や、使われたCMなどを紹介します。
この曲、こんなタイトルだっけ??
マチネーの4キーライトを開いて、曲選択画面の最初に出てくるこの曲。皆さんおなじみのあのメロディーが流れます。(あっ、聞いたことある)と思いながらタイトルを見ると、「イエス、わが喜び」。
これを見て、(えっ、こんなタイトルだっけ…?)と思ったあなた、クラシックに詳しいですね!日本ではこの曲のタイトルは「主よ、人の望みの喜びよ」で流布しています。この記事ではそのお話をしましょう。
「主よ、人の望みの喜びよ」、すごく言いづらいですね!日本語としてみても、意味が取りづらい感じです。この不思議な日本語は、英語のタイトル「Jesu, Joy Of Man’s Desiring」を日本語に直したものです。
パイプオルガンやピアノ、弦楽器などで演奏されていることの多いこの曲ですが、本来は賛美歌の一種で、合唱曲です。もとはカンタータ147番の10曲の中の最後、10曲目に登場する合唱曲で、単独でタイトルがついて生まれた曲ではありませんでした。
同時代の作曲家、ヤーン・マルティンの作った詩「Jesu, meiner Seelen Wonne」(原語はドイツ語です)の一節が、この曲の合唱のためにあてて歌われ、それがこの曲のドイツ語タイトルに使われるようになりました。
また、合唱の中に(動画0:23〜)「Jesus bleibet meine Freude」というフレーズがあり、これもドイツ語タイトルとして使われています。
それぞれ、ドイツ語→英語の直訳は次のようになっており
- Jesus bleibet meine Freude → Jesus remains my joy
- Jesu, meiner Seelen Wonne → Jesus, delight of my soul
これらをもとに、英語タイトルとして「Jesu, Joy Of Man’s Desiring」と訳され、それを日本語にして「主よ人の望みの喜びよ」となったようです。
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「イエス、わが喜び」は実は別の曲だった
訳としては「イエス、わが喜び」でも間違いではないのでしょうが、そのタイトルの曲は同じくJ.S.バッハのモテットBWV227を指しますので、開発元が日本語版を出す時に、取り違えたのかもしれませんね。この際、ついでにそっちの合唱も聞いてってくださいな😄
CMにもよく使われています
気を取り直して、もとの曲のお話に戻ります。テレビでもよく耳にするこの曲、どんなCMで使われていたか覚えていますか?
ちょっと前になりますが、Docomoの携帯の森の中のCMに使われていましたね。
今年2018年は日野自動車のCMで使われています。